039-奇跡。

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近頃の私は、ネットの占いにハマってる。
年甲斐もなく。
でも、楽しくて楽しくて。
無料のところ、有料のところ、あれやこれやを覗いては、
ユウヤ君との相性占いをしてる。
そして、そんな自分が可愛い。

私達はめちゃくちゃ相性がいいらしい。
いわく
[出会った瞬間に、今までの恋は恋ではなかったと気づくでしょう]
[運命の鐘が鳴り響く間柄]
思わず苦笑いする。
でも嬉しくて何回も読み返す。
とりわけ当たってる!と思ったのは、
[ネットで知り合うような出会いもあり]
[お互いに強烈に惹かれあい、その日に身体を重ねることも]
[二人に限っては、共感や共鳴は後からついてきます]
なるほど。
相性率も94%。
そして私達の相性は
「遊戯から生まれる奇跡」
と名付けられていた。

ユウヤ君の会社は、私の最寄駅から少し歩いたトコにある。
そして私は、その駅から電車に乗って、長い間会社勤めをしていた。
もしかしたら、何度となくすれ違っていたかもしれない。
もしかしたら、同じ駅前の店にいあわせていたかもしれない。
でも、決してクロスすることはなかった。
だけどネットが、
私達を巡りあわせてくれた。

「奇跡」は本当に起きたのかもしれないな。
四半世紀以上も、こんな気持ちになったことはなかったのに。
こんな歳になってから、セックスの相手を探しはじめて、
回りから見ればとんでもない奴と言われても仕方ないけど。
もともと私は、好きな相手にはかなり一途だと思う。
だからこそ、ずっと迷わずに夫だけをみつめてきた。
長い間、指一本触れてもらえなくて、
もっと早くに暴走しはじめても、なんの不思議もなかったのに。
でもそれは、夫と出会ったときの気持ちに匹敵する出会いがなかったから。

だけど、また恋が出来た。
それもこんな歳になって。
ただ、若い頃の恋とは、少し違う。
歳を重ねた分、客観的にも冷静にもなれるし。
アツシさんで学んだせいか、のめり込んで苦しんだりはしてない。
お互いの連絡が数日空いても、なんの不安もない。

けど、やっと会えたかけがえのない時間が、
時折交わされる他愛なくて短いメールが、
「好き」と言う純粋な気持ちを結晶みたいに静かに育ててゆく。
神様がくれた、私の人生へのプレゼント。
ユウヤ君との恋は、間違いなく最後の恋だろう。
相手のすべてを、ただただ迷うことなく慈しみたい。
今はそんな想いだけ。

若い頃の恋は、結婚がとりあえずのゴールだろうけど、
私達には、そんなゴールはないし。
「続く」か「終わり」か。
そのふたつの道だけ。
そして、その「終わり」には、不意の事故や病気もあるだろう。
だけど、お互いの身になにかが起こっても、知るよしもない。
いつもと違って、返事のこないことに不安おぼえながら、焦れるだけ。
そして、何が起きたのかを知らないまま、
時間をかけて自分を納得させるんだろう。

だから。
少しだけ甘い想像をして、夢を語らせてほしい。
「お前とオレでさ、部屋借りよっか?」
「オレが2万出すから、お前1万出して」
そんな突拍子もない言葉がうれしくてたまらない。
「いまどき、そんな家賃のトコないって」
「そうかなぁ?」
そんなやり取りをするひとときを、ちょっとだけ許してほしい。
忘れかけてた恋する気持ちを、
あと残りわずかの人生で、
ちょっとだけ味わわせてほしい。
今日も冗談めかしたメールが届く。
『オレに惚れるなよ』
笑って返事をかえす。
『ゴメン、もう手遅れ』

リミットのある日々のなかの、
もっと具体的に言えば、一ヶ月のなかのほんの数時間だけ。
彼と過ごさせてほしい。
他には何もいらないし、望まない。
それさえあれば、私は生きていけるとさえ思ってる。
その日を手帳に書き込んで、カウントダウンして。
出会って過ごせた数時間を、大切な宝物みたいに反芻して。
そしてまた、次に会える日を数えはじめる。

神様、ありがとう。
決して長くない人生で、ユウヤ君に巡り会わせてくれて。
一緒に過ごす時間を与えてくれて。
ありがとう。


カテゴリー: diary パーマリンク

039-奇跡。 への4件のフィードバック

  1. みどり のコメント:

    ミオコさん、はじめまして。
    今までいろんな方のブログを拝見していたんですが、どこか、しっくりこないといいますか、「不倫」なんだけど、30代や40代の方のそれとは少し違う、違和感がありました。
    ミオコさんのブログを読み、私は初めて共感でき、そして自分の中でからまっていたような感情を整理することができました。
    私も今、50です。今年の冬に51になりますので、ミオコさんと同い年ではないでしょうか。
    夫のことを大切に思い、子供たちが巣立ったあとの二人だけの時間を暖かいものにしたいと、語りかけ、二人の時間を大切する努力をしてきましたが、何かにつけ「一人がいい」という夫に耐えきれなくなったのが、2年前くらいだったかと思います。
    セックスも10年以上ありません。
    その頃から、私はどんどん精神状態がおかしくなりました。どうすればいいのか、趣味に没頭しても、遊びまわっても、男友達と会っても、泣きたいのに泣けない、叫びたいのに叫べない・・・誰に助けを求めていいのかもわからず、何がつらいのかもわからず、たださびしくて、苦しくて苦しくてたまりませんでした。

    もともと、セックスはそれほど好きではないと思っていました。一生なくてもいい。
    そして、「不倫」なんてもってのほか、だと思っていました。

    ただ、癒されたくて、ネットで知り合った男性3.4人と会いましたが、虚しいばかり。
    そんなとき、もうこれで最後にしようと思って会った、12才年下の彼に、会った日に抱きしめられ、キスをされ、抱きたいといわれました。
    拒み続けていましたが、どこかで私は彼にひかれたんだと思います。
    そして、何より10年以上ぶりのキスを「キスってこんなにあったかくて、気持ちいいもんだったんだ」と感じ、癒された私がいたのです。

    出会って半年もたたない彼とのセックスで、あのどうしようもないほどの苦しさは消えていきました。セックスなんて、もうなくていいと思っていたはずだったのに。
    私は、ミオコさんが書かれている文章に、一語一語に、うまく整理がつかなかった気持ちを拾っていただいたような気がします。
    私は、「女」として誰かに見てほしかったのだと。触れてほしかったんだと。
    やっと、自分の苦しさがなんだったのか、見えた気がしています。

    そして、これは余談ですが。ユウヤくんは、どこか私の彼と似てるなあと思って読ませていただいていました。(失礼なことを申し上げていたら、すみません)
    メールは短く、お世辞も言わない。言葉数も少ない人です。私を抱いているときも何も言いません。
    イケメンなのに不器用で(ここは違うかもしれません)、どこか繊細で傷つきやすいところがあるように見える人です。でも、本当は誠実な人なんじゃないかと思っているのです。

    長々ととりとめもないことを書いてしまって、すみません。
    「不倫」をしていることに、罪悪感はあります。でも、彼に出会えて私は救われました。この先、たとえ、明日音信不通になったとしても、私はあの苦しさを抱えることはもうないような気がしています。
    そして、ミオコさんのブログにも救っていただきました。こんな苦しさを抱えたこと、それを配偶者以外とのセックスで和らげた自分はおかしいのではないかと、自問自答し続けていましたので。

    どうしても、お礼がもうしあげたくて、コメントを書かせていただきました。
    ありがとうございました。

    • ミオコ のコメント:

      みどりさん、長いコメント、本当にありがとうございました。
      何回も何回も読み返しました。
      泣いてしまいました。
      細かいシチュエーションは違うけれど、同じ思いで苦しんでいた方がいたことに、私も救われた気がしました。

      私達は同い年ですね。
      昭和30年代生まれは、多分どこかにいい意味での「古さ」があるのかもしれません。

      でも、みどりさんの出会い、我がことのように嬉しく思いました。
      しかも、ユウヤ君に似ているとは!
      思うに、ちょっとぶっきらぼうで、口数少ない男にハズレはないですよ。
      みどりさんの彼も、誰よりも誠実で心優しい男なんだなぁ、と勝手に確信しました。
      出会えて、本当に本当に良かった。

      私もみどりさんも、この先どうなってゆくかはわからないけど。
      でも、出会えた幸せを十二分に味わいながら、この恋の寿命を伸ばしていきましょうね。

      改めて、本当にありがとうございました。
      お二人の行く末が、素敵なものであることを、願ってやみません。

  2. 匿名 のコメント:

    22年間の結婚生活の中でこのままオンナじゃなくなって年取ってしまうのかなぁ…。抱きしめられない触れてもらえない、寂しくてかわいそうだったわたし。
    離婚の原因は他にもあったけれど、多分、レスが辛いんじゃなくて受け止めてもらえないことが辛いんだと思う。
    自己卑下とコンプレックス。
    まさか自分がもう1番恋愛できるなんて思ってもなかった。
    好きな男とするセックスは楽しい。
    裸で抱き合う至福の時。

    それが年下の男だから、なおのこと自分の中のオンナが高まっていくのではないのでしょうか。

    • ミオコ のコメント:

      コメントありがとうございます。

      改めて、このブログを読んで下さる方お一人お一人が、それぞれに悩んで苦しんで。
      模索されていることに胸が痛みます。

      でも、新しい道をみつけられて、大好きな人とひとつになれて。
      本当に本当に良かった。
      間に合って良かった。

      どうか末永くお幸せに(*^o^*)

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